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勝手気ままなどうしようもない日記

by roti-duarats
 
東横イン問題
東横イン問題について、時流に乗り遅れないように言及してみる。

東横インを擁護する側の主張
(1)身障者用設備はコスト(機会費用を含む)がかかる。
(2)身障者用設備の稼働率はきわめて低い。
(3)東横インが進出している地区には他にもホテルがたくさんある。
 したがって、身障者が困ることはないはず。

で、(1)や(2)のようなことがあるから、マーケットに任せておくと
整備が進まないことになる。
だから、法律や条例で設置を義務づけているわけで、
これを守らなくて良いという法はない。
(3)については、平等原則の観点からみる必要がある。
他にも身障者に適したホテルがあるからいいではないかというと、
他のホテルも同じ事を主張したくなるわけで、
その地区で身障者用設備を整備したところとしなかったところで、
不平等が生じる。(身障者用設備の存在が不経済であるという前提)
だから、「一律に」義務づけているのである。

一番良い解決方法は、身障者に優しいホテルであることが、
直接的にも(稼働率など)、間接的にも(風評など)、
当該ホテルに良い影響をあたえることである。(マーケットによる解決)
とはいっても、一般人(特にビジネスマン)が、身障者に優しいかなどの
観点からホテル選びをするとは思えず、現実的ではない。

次に考えられるのは、身障者用設備を整備するホテルに対して、
整備資金を補助するというやり方である。
(もしかしたら、そのような制度が現に存在するかもしれない)
ホテル側としては、資金補助はありがたい話であろうし、
行政側も、補助金適正化法や条例、交付要綱等で、
すくなくとも耐用年数の範囲内で、介入でき、監視ができる。
(建築の完了検査をしたら、終わりということにはならない)

以上、大きな方向性としては、
(1)法令による一律義務づけ
(2)整備したいホテルに対する補助
があるわけだが、個人的には(2)の方法を推したい。
そして、整備したホテルは「当方は身障者に優しいホテルです」
と売り込んでみて欲しいと思う。

何にしても、ビジネスマンが、身障者に優しいかどうかをホテル選びの
基準にするとは思えないので、今回の件が東横インに与える影響は
きわめて限定的なものになるだろうというのが自分の感想。

(1月31日追記)
東京新聞の記事を読んでいたら、アメとムチでいうところのアメに
相当する措置があることが分かった。
すなわち、身障者用の設備を整備すると容積率が緩和されるというのである。
これは、スペースをたくさん必要とし採算が悪い身障者用設備の分は
緩和された容積率の下で客室を増やして儲けてくれということだろう。
東横インが容積率緩和の要件に該当するか不明だが、
もしそうならば、利用率が低く採算が悪いということは言い訳にもならないだろう。
by roti-duarats | 2006-01-29 13:52 | Others
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